気ままに食と生活とあれこれ  by 柚たか

北米大陸の北側を東にずーっと行ったオンタリオ湖岸の町より、生活のあれこれを綴ります。ローカルな日常、外から見た日本のこと、食、植物を中心に。その日の嬉しごとも。不定期にボチボチ書いてます。どうぞよろしくお願いします。

ローカルが嬉しいファーマーズマーケット

f:id:SimeHaru:20180212070051j:plain自己紹介を兼ねて、第一回目。

 

太平洋を渡り、さらに北米大陸をずっと東の方に行ったあたりを住処とする。

夫一人、犬一匹との共同生活。

野菜が好きで ファーマーズマーケットに行くと、ローカルな野菜たちにワクワクしてつい買いすぎてしまう。

 

ファーマーズマーケット、日本語で言えば、朝市。

 

朝市というと、農家の方が売りに来て、仲買人さんが入らない分お安い!

 

かと思いきや、

 

北米のファーマーズマーケットでのお値段は、物によってはスーパーなどの2倍はする。それでも週末になると足繁く通ってしまうのは、やはりユニークな野菜やその新鮮さ、でしょうかね。

 

昨今ファーマーズマーケットブームである。この背景には、日本でも同様であると思うが、ローカル(地産)、オーガニック(有機栽培)、ノンスプレー(無農薬)といった時代の流行がある。私もできるだけローカルで自然なものや農薬の使用されていないものを摂るようにしているので、このブームに乗っかっている一人であることは間違いない。

 

ファーマーズマーケットには大きく分けて二種類ある。

一つは、小売業者が卸売市場で仕入れた野菜や果物を、如何にも農家さんのような顔をして売るお店が並ぶマーケット。

昔からある有名なマーケットにはこのタイプが多い。

 

もう一つは、マーケットの出店条件や管理が厳しく、「ローカル」つまり地元生産者の出店に限られるタイプ。野菜や果物、肉、玉子などは農家さん、パンやお菓子、チーズや瓶詰など加工品などならそれを製造する人たちしか出店できない。

ローカルを積極的に愛す私には頼もしいマーケットである。このようなマーケットはここ10年で勢いを持って増えてきた。私が足繁く通うのはこのタイプで、オーガニックや無農薬を扱うお店が多いのも嬉しいし、ファンが多い理由の一つであろう。

 

ただ、、、このタイプのマーケットにはヤッピーが多く、そこに通うことがステイタスといった雰囲気が溢れていることも確かである。このような人たちはどんな値段にもびっくりするようなことはない。「ヒェ」と思うような金額を聞いても涼しい顔で支払いをすませる。これがファーマーズマーケットでの値段を吊り上げている原因の一つでもあるのではないかと密かに推測している私である。

 

なぜファーマーズマーケットでの値段が高いのか?

 

まず分かりやすいのが出店料。これは馬鹿にできない料金のようである。

 

又、ファーマーズマーケットはその売り上げが天候によって左右されることも無視できない要素である。特に夏場の屋外マーケットでは顕著であるが、寒〜い日や大雪の嵐の日は屋内マーケットでも影響が出る。売り上げが少なくても出店料は変わらない。

 

北米での「ローカル」というのは、車で2−3時間、それ以上のドライブの距離も入ってくる。特に私の住む都市部でのファーマーズマーケットでは1−2時間のドライブで通う農家さんがほとんどであり、それにかかるガソリン代。

 

そして売り子さん。生産者一人で売っているお店もあるが、ほとんどのケースが2−3人のスタッフ。その人件費。

 

ちょっと分かり難い点としては、出店する農家さんや製造者の規模が小さめのところが多いことが挙げられる。小規模であれば利益率も少ないのが常。

 

通常、農家さんがスーパーや小売店に卸す時は、売値より安く取引される。通常安い価格で小売店に卸すところを、正当な価格で直接消費者に売れる場所、それがファーマーズマーケットなのである。

 

と、ファーマーズマーケットの売り手側に立ち、あれこれ並べてみたが、一般消費者として家計に優しい値段を望む気持ちも、もちろんある。この記事を読んでいただき、賛同者が更に増え、ファーマーズマーケットがもっともっと繁盛すれば、値段もちょっとは安定するのかしら(?)と希望を持ってしまう。

 

が、

 

これを読んでくれる人の中に私の住む街の「ローカル」の人はいないのだろう。。。