日系フードの面白さ
和菓子続きで、「おまんじゅう」の話から。
アンコもののスィーツ、カナダ日系社会では“Manju (まんじゅう)”と呼ばれている。「それは日本も同じ!」と思われている皆さん。
ソウではないのです。
その昔「まんじゅう食べる?」と聞かれ、薄皮まんじゅうや栗饅頭を思い浮かべたら、大福もどきが出てきた。
ここの日系人たちは大福を“Manju(まんじゅう)”と呼ぶ。
(アッ、テレビドラマで病院内の賄賂に使われる「まんじゅう」とは違いますよー。)
大福も“Manju” 。
どら焼きも“Manju”
普通のおまんじゅうも“Manju”
餡子の入った和菓子全般を指しているのだ。
そしてその言葉の前に、「お」が付くことはない。
最初の頃はこの呼び方に抵抗があった。あったのに、今では大福を “Manju”と呼ぶ自分がいることに気づく。。。
戦前カナダに渡ってきた日本人は、日系社会を築き、今では二世の方々もかなり老齢で、三世、四世、五世の時代。
その昔、 大志と覚悟を持って移民した日系人たちは、馴染みの食材がなくても、身近で手に入るもので独自の日本食、いや、「日系食」を作り上げた。
そしてそれらはカナダ日系社会でしっかりと根付いている。
ハワイ生まれの北米日系食、スパムむすびは有名。ハワイへお出かけになることのある方はこのフード、ご存知かと思う。
代表的なカナダ日系人食の数例
Chow Mein(チャウメン):焼きそばの代用食(?)
チャウメンは揚げた中華麺(かた焼きそば)を使用し、それを2−3センチの長さに崩し、野菜やら肉やらの具を入れ炒める。出来上がりは、硬さが残らない、ちょっとパサパサ気味に焼きそばという感じ。日本でおなじみのかた焼きそばやあんかけ焼きそばのチャーメンとはちと違う。
チャウメンと焼きそばの選択があれば、私は日本の焼きそばを選びたい。
醤油ウィンナー:なぜウィンナに醤油?
もともと塩味の強いウィンナを醤油で炒めるからかなり塩辛い。
要、白いご飯のお共。
かりんとう:形態は最近よく見かけるお洒落かりんとうに似ているかも。
おしょうゆ味がよくきいた、甘じょっぱいお菓子。
私が知っているかりんとうとは形も色も味も違う。
こちらも初めて、”かりんとう”と言って勧められた時には「これは、、、、かりんとうではない。。。」と思ってしまったが、食べると、美味しい。クセになる。
かりんとうはカナダ日系かりんとうに軍配があがる。
日系人の食事傾向として顕著な点は、『白いご飯』
とにかく、どんな献立でも、日常の食卓でも、パーティ料理でも、必ず白いご飯がなくてはならないのだ。
西洋料理だろうが、インド料理だろうが、関係ない。
パスタがメインでも白いご飯は食卓にあがる。サンクスギビングのターキーディナーにも白いご飯が添えられる。お赤飯があっても、お寿司があっても、白いご飯が必要だ。
日本人よりお米好き?
かどうかは分からないが、
あなたの家にカナダ日系人のお客様にいらっしゃる時は、白いご飯を炊くことをお勧めする。